当院では、マウスピース矯正は行っておりません
星ヶ丘矯正歯科は、表側矯正と裏側矯正(どちらもワイヤーを使う矯正。以下「ワイヤー矯正」)を専門に行っています。マウスピース矯正のみの治療は行っておりません。
「取り扱いがないから」という理由ではなく、装置としての性質を踏まえたうえで、当院では扱わないという判断をしています。
このページでは、その理由を装置のしくみからご説明します。マウスピース矯正を検討されている方、他院で相談された方の判断材料になれば幸いです。
マウスピース矯正のしくみ
マウスピース矯正は、透明な樹脂製のマウスピースを一定期間ごとに交換しながら歯を動かす方法です。少しずつ形の違うマウスピースを順番に装着し、その形に歯が近づこうとする力を利用します。
ワイヤー矯正が「装置を歯に固定して、力のかけ方をその場で調整する」方法であるのに対し、マウスピース矯正は「あらかじめ作った複数の装置を、順番どおりに装着していく」方法だとお考えください。
装置を自分で取り外せるため、食事や歯みがきのときは外せます。また、透明なので目立ちにくいという特徴もあります。この2点が、マウスピース矯正の主な長所です。
当院が扱わない3つの理由
歯の動きを細かくコントロールしにくい
マウスピースは歯の全体を覆って動かすため、歯を傾けて動かすのは得意な一方、歯を根ごと平行に移動させる、ねじれた歯を回す、歯を歯ぐきの中に沈める・引き出すといった動きは苦手です。ワイヤー矯正では1本ごとに力の向きと大きさを設定できますが、マウスピースでは同じような細かい調整は難しくなります。
また、ワイヤー矯正では毎回の来院時に、思ったとおりに動いていない歯をその場で調整できます。マウスピース矯正では、計画とのずれに気づいてから装置を作り直すことになるため、対応が遅れがちになります。
治療期間が装着状況に左右されやすい
マウスピースが計画どおりに働くには、1日20時間以上の装着が前提です。外していた時間が積み重なると、歯は計画どおりに動かず、装置を作り直す必要が出てきます。
また、1枚のマウスピースで動かせる量には限りがあるため、歯の動きによっては、より多くの段階が必要になることもあります。
| ワイヤー矯正 | マウスピース矯正 | |
|---|---|---|
| 装着の時間 | 固定式のため常時 | 1日20時間以上をご自身で管理 |
| 計画とのずれ | 来院時にその場で調整 | 装置の作り直しが必要になることがある |
| 期間の見通し | 立てやすい | 装着状況により大きく変動する |
見た目の利点は、裏側矯正でも得られる
マウスピース矯正を選ばれる理由の多くは「装置が目立たないこと」です。ただ、装置を見えにくくしたいのであれば、歯の裏側に装置を付ける裏側矯正でも同じ目的を達成できます。裏側矯正は固定式なので、装着時間をご自身で管理する必要がありません。
当院では、見た目を理由にマウスピースを選ぶ必要はないと考えています。裏側矯正について詳しく見る
マウスピースでは対応が難しい歯並び
次のような歯並びは、マウスピース単独では計画どおりに進みにくく、途中でワイヤー矯正への切り替えが必要になることがあります。
抜歯が必要な歯並び
抜いたスペースを閉じるには、歯を根ごと大きく平行に動かす必要があり、マウスピースが苦手とする動きです。そのため、マウスピース矯正では抜歯を避け、歯と歯の間をわずかに削ってすき間をつくる方法(ストリッピング)を組み合わせることが多くなります。
奥歯のかみ合わせを大きく変える場合
奥歯を前後に大きく動かすには、動かさない側の歯をしっかり支える必要があります。ワイヤー矯正では、骨に固定する小さなネジ(アンカースクリュー)などを使って支えを補えますが、マウスピースだけでは難しくなります。
歯が大きくねじれている・強いでこぼこ(叢生)がある場合
歯が大きく回転していると、マウスピースでは力をかけにくく、動きが計画から外れやすくなります。八重歯のように、歯列から大きく外れた歯も同様です。
開咬・顎の骨のずれをともなう場合
前歯がかみ合わない開咬や、上下の顎の骨の位置がずれている場合は、歯を動かすだけでは解決しないことがあります。外科手術をともなう顎変形症の治療が必要になることもあります。
あてはまる場合でも、症例や装置の設計によっては対応できることがあります。ここに挙げたのは一般的な傾向です。
当院でご提案する2つの方法
歯の表側に装置を付ける、基本となる方法です。幅広い歯並びに対応でき、裏側矯正に比べて費用を抑えやすい方法です。装置が見えることが気にならなければ、第一の選択肢になります。
他院でマウスピース矯正を検討中の方へ
「マウスピース矯正で治せると言われたけれど、本当に自分に合った治療方法なのかわからない」
「ワイヤー矯正とマウスピース矯正、どちらを選べばいいのかわからない」
このようなご相談も承っています。他院の治療方針を否定したり、変更をすすめたりするための相談ではありません。
現在の歯並びやかみ合わせの状態を確認し、どのような治療方法が考えられるのか、それぞれにどのような特徴があるのかを、できるだけわかりやすくご説明します。
治療方法を決める前に、いくつかの選択肢を知っておきたいという方も、どうぞお気軽にご相談ください。
このページについて
- 本ページは、当院が取り扱う装置を選んだ理由をご説明するものです。他の医療機関の治療方針を評価するものではありません。
- 装置の特性として一般的に知られている内容を記載しています。個々の症例で何が適するかは、検査と診断を経てはじめて判断できます。
- 当院で行う矯正治療(表側矯正・裏側矯正)は、顎変形症など一部を除き、健康保険の適用外の自由診療です。費用と治療にともなうリスク・副作用は、各治療のページおよび料金とお支払いのページに記載しています。