ポルトガルのエストリルで開催された、第13回ヨーロッパ舌側矯正歯科学会(ESLO)に参加をしてきました。ヨーロッパ舌側矯正歯科学会は1994年に設立され歴史ある学会で、ヨーロッパでは裏側矯正が盛んな所でもあります。2014年にヨーロッパ舌側矯正歯科学会のアクティブメンバー試験(認定医)に合格をしましたが、今回は、参加だけではなくTitularメンバーの試験を受けてきました。日本でいうところの専門医に近い試験です。
ESLOのTitular試験とは裏側矯正(リンガル矯正)で治療した5症例の初診時、装置撤去時、装置撤去後の保定期間1年以上の3つを資料としてそろえるのが課題となっています。すべて英語で書き、1症例で30枚以上の資料を作成しました。5症例を作り上げていくとどれがどれか訳が、分からなくなったりしながら完成。1症例で歯の模型が3個、5症例×3個=15個の歯の模型と症例まとめたファイルを手荷物預けすると石膏が割れたりバゲージロストとイヤなので機内持ち込みのスーツケース(10kg)詰め込んでポルトガルまで持って行きました。
自分がしている日頃の臨床がどれくらいのレベルなのか1人でやっていると分からなくなってきます。第三者の学術機関に自分の臨床を評価してもらいました。
このように3つの模型(初診時、撤去時、保定時)と治療に関して記載してあるファイルを無記名で提出してジャッジしてもらうテストです。試験官は誰のかわからないので公平に採点されます。
午前の9時に展示を終えた頃、係員よりお昼過ぎには結果が出るからそれまでに戻ってくるようにと言われたのだが町まで出るには時間がないので近くのお店で軽食をとりながら時間つぶし。会場に戻ったら、審査員より質疑応対があることを告げられ審査員と一緒に自分の症例前に座り治療についての質問をいくつか受けて終わり。とくに合否については告げられないため不安増加。
翌日、合格した先生は番号の横に名前が張り出され一般会員にも見て貰える状態で展示。自分の模型も置いてありましたので多分合格したのだろうと、ただし受賞式までは本当に合格したのか不安です。
ヨーロッパ舌側矯正歯科学会(ESLO)大会2日目の夜にはガラディナー(Gala deiner)が開催され受賞式が行われました。
無事に合格となりました。日頃の臨床を行ってきてこのような評価を頂けたことは本当にうれしいです。